生理は女性特有のもの      トップに戻る

●病気と健康 ● 伝統医学で生理痛に克つ!!  第 2 回

 
   
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「生理」は女性特有のもの 「生理痛」は女性だけが経験する症状

データでは、生理痛は腹痛だけでも67.3%います。そのうちわけでは腰痛を伴う人も何割かいることがわかります(複数回答)。当院の初診時の問診でも、約3分の2の女性が生理痛があると答えています。

データでは、生理痛を苦痛に感じないですむ人は11.8%。ほとんどの女性が生理痛の苦痛を自覚、あるいは理解できるわけですね。

ところが、生理痛に苦しむ人の話を聞くと、その多くが婦人科の診療、とくに医師の対応に不満をもっています。Mさん同様、

「体質なので、妊娠・出産しないと治りません」

と、医師に言われた人は少なくありません。

 
   
   
 

確かに妊娠・出産することで生理痛が軽減、あるいは消滅する身体的、あるいは時期的な特徴のあるケースもあります(後述)。しかし、「妊娠する・出産する」ことと「生理痛をなんとかしたい」こととは、次元の違う問題です。一歩間違えば「セクハラ」とも受け取られます。

もちろん、そんなことを考えて発言する医師はいないでしょう。むしろ、将来的には軽減する可能性が大ですよといった、応援する意味を込めてのことでしょうが、いわれた多くの人が不快感・不信感を強く示しているのも事実です。

「生理痛は病気じゃないのだから」「たかが生理痛でしょ」

そのほかの言われ方では突き詰めると、大方この二つの言葉に集約できるようです。婦人科の専門医ですら、このような応対なのですから、それ以外のたとえば職場や学校であれば、もっと悲惨な状況が生まれても当然(?)なのかもしれません。

一方で、そういった発言をする人の多くが男性である、ということも気にかかります。もちろん女性の上司や同僚、友人からの発言もあるようですが、この場合は、「生理痛」を理解していないというより、症状以外のことに起因する応対のケースが多いように思えます。

「生理」は、女性特有のものです。そして「生理痛」は、女性だけが経験する症状です。どんなに、男性が「生理」を「生理痛」を理解しようとしても、女性と同様の理解はできないでしょう。

もちろん、医師である以上、女性も男性も関係ありません。経験と実績のある婦人科の男性医師も多数いらっしゃるでしょう。そのことを否定するものではありませんが、女性特有の症状、病気は、けっして男性の経験できるものではない、ということだけは事実です。

女性の多くが、女医に診てもらうことを希望しているのも事実です。羞恥心だけではないのです。ある意味、死ぬよりもつらい状況が必ずといっていいほど毎月訪れます。念じても必ずやってきます。それもジワリと、「そろそろくるな」といった前兆をともなって。

毎回、覚悟をきめて「激痛」に臨まざるをえない身としては、

「本当になんとかしてくれるのなら、男でも女でもいい、医者でなくたっていい!!」

のです。でも、周囲の話を聞けば聞くほど、市販の本やネットで調べれば調べるほど、病院にいきたくないと思ってしまう人が多いのが現実です。しかも、前述のような応対の話を聞けば、ましてや、

「男性医には絶対かかりたくない!!」

つまりは「男性に、このつらさがわかるのか」といった気持ちです。最近では、そういった女性の切なる望みを反映してか、使命感をもって婦人科医を目指す女性が増えてきています。誤解を恐れずにいえば、男性医には申し訳ないのですが、女性にしかわからない問題だからこそ、「診察の現場」では女性に活躍していただきたいと思います。

同じ「診察の現場」であっても、病気や怪我については多少状況が異なります。ガンにならなければガンの治療に携われないのか、脳溢血で片麻痺にならなければ、患者の状態、気持ちは理解できないのか、といったこととは違うのです。もちろん、同じような病気や怪我の経験をすれば、していない人よりも患者の理解は、より深まるでしょうが。

「生理痛」は若年であればあるほど、病気に原因があるケースは少ないといえます。加齢とともに、たとえば子宮内膜症や子宮筋腫などが原因となるケースもでてきますが(後述)、本来は「生理痛」=「病気が原因」ではありません。健常な女性を襲うのです。女性特有であり、男性にはないとすれば、しかも男性の理解が及ばないとしたら、ここは素直に女性の活躍を願いたい、ということです。

 

  ★チェックポイント

  • 「生理痛」は女性特有のもの、男性にその辛さはわからない
  • できれば男性医師に診てもらいたくない
  • 若年であるほど、病気が原因の「生理痛」は少ない
  • 本来「生理痛」は、健常な女性を襲う症状

 

 
   
   
 

周囲の人には理解されにくい「激痛」の具合、「不快感」

データに戻りましょう。

気分の変化について、月経前に「いらいらした」人は40.3%、月経中は35.5%と減少しています。また月経前に「気分の変化はなかった」人は39.7%、月経中は24.8%とこちらも減少しています。月経前「怒りっぽくなった」人の28.3%に代わって、月経中「憂うつになった」人が30.8%と上位に登場しています。

気分の変化のデータはまず、つぎのように読み取れます。

月経前は、「あっ、またやてくるな」といらいら感がつのります。怒りっぽくもなるでしょう。しかし、始まってしまえば、その不快感や激痛のために、いらいら感や怒りっぽさより憂うつな気持ちが強くなっていくのだといえるでしょう。当然、気分の変化を自覚する人も増えるでしょう。

 

「いらいら感」が減少したのではなく、「激痛」という最大の敵と対峙していることが読み取れます。しかも、やっかいなのは「激痛」にしても、「いらいら」の度合いにしても、「不快感」にしても、個人差があるということです。たとえばAさんとBさんの「いらいらした」は、表現は一緒(アンケートですから)でも、それは「いらいら」の内容・程度が一緒であることを示していません。

「私の『激痛』なんか、だれもわかってくれない」

と、だだ憂うつの奈落におちていく自分を、他人事のようにあきめの境地、脱力のなかで見つめている人が多いのも、ここに原因があります。

TCM(ティーシーエム。トラディショナル・チャイニーズ・メディスンの略)が問診を重視しているのは、「症状は個々人によって違う」ということを認識しているからなのです。

●次回予告●

次回は、生理痛がなぜ起きるのか。そのメカニズムをおさらいします。そして、生理痛が病気ではないことを再確認しましょう。

 

 
 

 

 

 

 

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