アロマテラピーからのアプローチ(3)     トップに戻る

●病気と健康 ● 優しいハーブで「慢性疲労」が消える!!  第 11 回

 
   
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「疲労」や「疲労感」は
生体防御のための“体内”警告

植物療法では「疲労」や「疲労感」を、ストレス(自分にとっての環境・状況変化)が、心と体の許容範囲を超えてしまったことで発せられる生体防御のための警告だと捉えています。その警告が半年以上にわたって発せられ続けた場合が「慢性疲労」です。

回復には十分な休養と質の高い食事が不可欠ですが、ハーブやアロマを活用することで、さらに回復が早まります。ストレスに対しては抵抗力を増すことにもなるので、「慢性疲労」の予防にも効果的です。 

具体的な症例でみてみましょう。フォーミュラについてはあくまで当事者のためのものです。参考のためにのせてあります。個々人の体質やアロマテラピーの効果的な方法、精油は何が適当なのかなどは、専門家のアドバイスを必要とします。家庭で手軽にできるといっても、アロマテラピーは伝統医学、医療です。

信頼できるハーブショップでアドバイスを受けてから、始められることをお勧めいたします。

くれぐれも、精油の原液を服用したり、お子さんが手にすることのないように管理をお願いいたします。効果がある、ということは、それだけ刺激が強いということです。

ハーブやアロマを活用する際には深呼吸、入浴、マッサージなど、疲労回復を促すテクニックに合わせて植物化学成分を体内に送り込みます。

 
   
   
 

★症例:30代 女性 OL(事務職)

昔お茶くみ、今パソコンっていわれるくらい、なにはなくてもパソコンができなきゃOLじゃないって感じの会社勤め。本当は、機械オンチで、パソコンに向かっただけで“頭のなかが真っ白”な私、だった。だから、上手に後輩にパソコンの席をゆずっていたのに……。

バブルがはじけ、会社もはじけそうになったら、自分のはじけそうなのには、せめてなんとか手を打ちたいと思いました。というか、かなり「ヤバイ!!」と……。

真剣にパソコン教室に半年通って、なんとか「私、パソコンできるのよ!!」って、後輩に逆アピールするのだけれど、もう相手にはしてもらえない。「いいですよ、私やりますから」だって。

仕方がないから、家でネットで遊んでいたら、ハマっちゃって……。いっぱしに、パソコン症候群に悩まされています。

<フォーミュラ>

・アロマテラピー

 パソコンによる眼精疲労 〜 ラベンダーの温湿布

*約42度のお湯(冬場の入浴温度くらい)を洗面器に入れ、ラベンダーを1滴加え、よくかき混ぜる。 このとき、ビンは振らずに自然に滴下させる。ハンドタオルを適当に折って、洗面器のお湯に浸す。十分にタオルに含ませて水分がしたたらない程度、やや固めに絞る。適当な大きさにたたんで、約10分、閉じた両目の上にのせ、温める。冬場は、そのうえに、もう1枚乾燥したタオルを置いて、保温性を高めるとよい。

 パソコンでの手首の痛み 〜 ユズのハンドバス
*洗面器に42度くらいのお湯を入れ、ユズを1滴加え、よくかき混ぜる。手首の上まで、両手をつける(10〜15分)。

朝の疲労感(浅い眠り) 〜 就寝時のラベンダーの芳香浴

*蒸気吸入による芳香浴:室内においたボウルやカップに半分くらい熱湯を入れ、ラベンダーを2滴加える。ストレスで疲れた心身を解きほぐし、深い眠りへと導いてくれます。蒸気がたたなくなったら、終わりです。すぐに片付けましょう。

*そのほかにもアロマライトなどの専用器具を使ったり、スプレーによる芳香浴もありますが、信頼できるハーブショップでアドバイスを受けてから始められることをお勧めいたします。

・ハーブ

 眼の疲れ・痛み 〜 ビルベリーのサプリメントの内服
 カフェインの摂りすぎ 〜 タンポポコーヒーへの切り換え
 職場でのクーラーの冷気 〜 イチョウ葉のサプリメントの内服

★症例:30代 男性 土建業

そりゃ、不景気だから贅沢なんていってられないよ。いただける仕事は「はい、喜んで!!」だよ。体の面倒なんて、アハハッ。女房は「働き盛りだから……」なんて、変にプレッシャーかけるしさ。

わかってんだ、女房の応援。子どもがまだ幼稚園だろ、俺たちの夢は子どもを大学までだすことなんだ。中卒なんだ、俺たち。勉強嫌いだったからね。進んで就職!! そりゃ、親は泣いたさ。

懸命には生きてるよ。仕事にだって責任もってるし。でもね俺たち、もう少し勉強してたらよかったねって、子どもができてから時々思うことがあるんだ。だから子どもには、ね。

<フォーミュラ>

・アロマテラピー

 筋肉の痛み・倦怠感 〜 グレープフルーツの入浴

*通常の入浴時に、グレープフルーツを4滴加え、よくかき混ぜて入浴します。精油はお湯に溶けません。お湯の表面に油膜をつくるからです。入浴中も適度にお湯をかき混ぜ、精油を分散させましょう。入浴方法は通常のスタイルで構いません。できれば15分以上は浴室にいてください。効果が高まります。

 疲労の蓄積 〜 入浴後のローマンカモミールのオイルマッサージ

*マッサージは目的に応じていろいろあります。信頼できるハーブショップにご相談ください。

・ハーブ

 肉体疲労・筋肉のこり 〜 ハイビスカスのハーブティー
 集中力の低下 〜 ペパーミントのハーブティー

★症例:40代 女性 主婦(人間関係のストレスでの消耗)

二番目の子どもが就職して、ようやく子育て開放!! と、改めて社会参加をしたのですが……。結婚前のOL時代に経験した楽しい社会生活とはまったく別世界なんです。いまやっている仕事は、ホームヘルパー。2級の資格をとって、少しは社会参加できるなんて、ちょっと自慢だったのですが……。

 

「事件は現場でおきてるんだ!!」って、痛感する毎日です。マニュアルなんて、ほとんど金庫のなか。期待どおりの反応なんて、まずしてくれません、実際は。本当に「福祉」って、大変な課題だと思う毎日です。少しずつですが、心を開いてくださるお年寄りが幾人かでもいるだけで、いまの私は救われています。

仕事は続けたい、と思っています。私たち夫婦にも70過ぎの両親がいますし、ホームヘルパーの経験を役立てたいと思っています。子どもたちにも私たち親子の老い姿を、私なりに現実として見ていてもらいたいと思っていますから。

<フォーミュラ>

・アロマテラピー

 活力の低下 〜 ローズマリーの肝臓周辺への温湿布
 入眠障害 〜 月桃の芳香浴

・ハーブ

 疲労による食欲低下 〜 アーティチョークのハーブティー
 消耗による不眠 〜 リンデンのハーブティー
 
   
   
 

嗅覚は五感のひとつ
自然淘汰に負けないための使命があった

犬や猫を飼っている方はよくお分かりいただけると思いますが、彼らは常に臭いで口にするものを判断しています。高等動物の特性ですが、いってみれば嗅覚を含めた五感が、外から取り込むものに対して、生体防御機能のアンテナの役をしているのです。もちろん、第六感も含め、人間はすべての感覚をフル回転させて自然淘汰を勝ち残った。その勝ち組み、強い遺伝子に支えられて、今日の私たちがあるのです。いや、そのはずだったのです。ダーウィンに始まる進化生物学では、そう説明しています。

 

  ★チェックポイント

  • 疲労は、心と体の許容範囲を超えた生体防御機能からの警鐘
  • 慢性疲労は、疲労という警鐘が6ヵ月以上発せられ続けた場合をいう
  • 嗅覚は生体防御機能のアンテナである
  • 他の感覚器官同様、嗅覚からの良い刺激は体を活性化させる

 

しかし、です。

現代は化学物質に汚染されています。たかだか数百年(『種の起源』の出版は1859年)の急激な化学の発達は、ついていけないほどの刺激を人間に与えることになりました。結果、「健康」だといえる人は日本の場合、5%程度だという調査結果もあるくらいです。なんらかのアレルギー症状をもつ人が急増しているのも確かです(国民の3人に1人というデータもあります)。

外部からの悪しき刺激によって起きる症状について説明できなければ、現代医学では「どこも悪くありません」。

その現代医学が、いま求め始めているのが、「足らずをいかに補うか」です。ようやく、現代医学も「限界の認識、棲み分けの自覚」をもって、医療を考え直し始めたのではないでしょうか。

●次回予告●

伝統医学からの「慢性疲労」へのアプローチ。まだまだ続きます。乞う、ご期待!!

 

 
 

 

 

 

 

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