(5)その他、甲状腺機能低下症、糖尿病、膠原病、痔、手術後の癒着、胃酸過多、胃潰瘍、十二指腸潰瘍、全身の衰弱、うつ病、妊娠など・甲状腺機能低下症甲状腺がなんらかの原因で機能低下を起こし、甲状腺ホルモンが不足して、全身の機能低下を生じる病気です。腸の嬬(ぜん)動も低下するため、便秘や腸閉塞の原因にもなります。その他の症状としては、疲労倦怠、冷え、むくみ、意欲の低下など。 ・糖尿病 「糖尿病は合併症の病気」ともいわれます。なかでも糖尿病性網膜症、糖尿病性腎症、糖尿病性神経障害が糖尿病の三大合併症といわれています。このほか、高血圧症、高脂血症などにも起きる下肢壊疽(かしえそ)、動脈硬化症も合併します。合併症が進行すると網膜症による視力障害や失明、腎症によるむくみや尿毒症、神経障害による手足のシビレ、便秘、下痢などがあらわれます。
・膠原病とくに強皮症では腸管の運動機能が低下し、便秘が起こりやすくなります。 ・痔肛門の粘膜がうっ血して起こる「いぼ痔」、硬い便で肛門が裂ける「切れ痔」、肛門周辺に穴があき、ウミがでる「穴痔」があります。いずれも痛みのために排便を我慢することで便秘になります。便秘になると、硬い便の排出がますます痔を悪化させてしまいます。 注意したいのは、痔であっても、消化管の病気もあって血や粘液が便に付着している場合です。痔による血便だと勘違いして受診しないでいたら、大腸ガンがかなり進行してしまったというケースもあります。 ・手術後の癒着開腹手術をしたあと、回復過程で腸が他の臓器や腹膜などに癒着する場合もあります。子どものときの盲腸手術で腸管癒着が起き、慢性便秘が起きているケースもあります。 急性よりも慢性の症候性(器質性)便秘が要注意!!症候性(器質性)便秘は、急性・慢性を問わず、放置すれば命にかかわることもあります。ただ急性の場合、吐き気や嘔吐などの激しい症状が起きますので、まず放っておく人はいないと思います。 しかし、慢性の場合、初期であるほど急激な変化がありません。便秘以外の症状もあまり自覚できませんので、原因となる病気の発見が遅れがちです。発見されたときにはかなり進行して、手がつけられない、つまり手遅れということも少なくありません。 何度もくりかえしますが、たかが便秘だと軽く考えないでください。自分なりの排便サイクルを目安にして、すこしでも変化がある場合には、便をチェックしたり、気になる自覚症状がないか、などをまず自己診断することです。ここでとりあげた病気の症状なども参考にしていただきたいのですが、最後に受診の目安となる症状をまとめておきます。 <受診の目安>
食事に気をつけているが、改善しない- 便はなんとかだせるが、いつもお腹が痛む
- 残便感があって、すっきりとした排便ではない
- 市販の薬を飲んでも効果がない。少し多めに飲んでも同じだ
- 最近、便の量がかなり減ってきた。形状も健康な便ではない
- 便秘の状態がひどくなってきた
- 便がでても、表面に血がついていたり、粘液がついている
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