便秘にさよならする10カ条(2)        トップに戻る

●病気と健康 ● 快便美人になろう!!  第 2 回

 
   
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排便後の満足感が、便秘かどうかの判断基準

便秘」とは、どういった状態をいうのでしょう。一般的には、3日以上にわたって排便のない状態ですが、排便のサイクルは個人差があります。したがって、排便間隔が長いというだけでは便秘とはいえません。

健康な人は普通1日1回の便通がありますが、なかには2〜3日に1回の人もいます。排便後に十分な満足感があり、また不規則な排便であっても苦痛を感じない場合は便秘ではありません。

逆に、毎日便通があっても、苦痛や残便感など不快感を伴う場合。排便後に十分な満足感がない。排泄物が長時間腸内にとどまることで、水分が吸収されすぎ、排便に困難を伴う。また、日常的に腹部膨満感、腹痛などの不快感があって、生活に支障がでるなどの症候群を「便秘」と定義しています。

便秘になると腸内にとどまっている老廃物、体が必要としないものから、水分が吸収されすぎるだけではありません。体に不要なもの、体を害するものまでが吸収されることになります。つまり吸収された毒素が血液とともに全身をめぐることになり、ますます生理作用のバランスを乱したり、イライラ、肩こり、肌あれ、頭痛、血圧上昇、肥満など、美容や健康に悪影響をおよぼすことになります。

 

  ★チェックポイント

  • 排便間隔が長いだけでは「便秘」とはいえない
  • 排便のサイクルには個人差がある
  • 「便秘」は、一般的には「3日以上にわたって排便のない状態」
  • 「便秘」とは
      ・日常的に、腹部に膨満感や痛みなどがあり、生活に支障がある
      ・排便に苦痛や困難、残便感、不快感がある
      ・排便後に満足感がない
      などの症候群をいう
  • 「便秘」の症状にも個人差がある

では、「便秘にサヨナラする10カ条」を解説していきましょう。すべてが実行できれば良いのですが、仕事や家庭環境など、現代人に要求するのはなかなか難しいものもあります。したがって、できることをまず実行してください。そして、実行が難しいものについては、実行できるように心がけてください。

毎日できなくても、1週間に1度、2度と、回数を増やしていくことでも構いません。10年、20年と便秘に悩んでいる人ならなおさらです。時間をかけて、無理のない快便ロードを歩みましょう。「急がば回れ」です。気持ちを楽に、快便美人を目指してください。

 
   
   
 

●便秘にサヨナラする10カ条

・朝起きたら、水をコップ1杯飲む

朝起きてすぐに水を飲むと、まず胃が刺激されます。胃が刺激を受けたことで、腸が「さあ胃が作業を開始するから、こちらも受け入れ準備をしなくっちゃ」と、腸の蠕動(ぜんどう)運動が活発になります。ようは、腸内のベルトコンベアが肛門に向かっての移送作業を開始するわけです。これを「胃・結腸反射」といいますが、水分が供給されることで、便を柔らかくし、排便しやすくするという効果もあります。

・朝食は毎日しっかり食べる

朝食は、朝起きて飲む水と同様、「胃・結腸反射」をうながします。寝ているあいだに胃の内容物は腸に送られてしまってカラッポ状態です。健康であればあるほど、朝起きたときに空腹感を覚えるものです。そこに、食べ物が送り込まれるわけですから、胃は喜んで作業を開始します。活発な胃に刺激され、腸も急いで受け入れ態勢である蠕動運動を活発化するわけです。

朝がもっとも、「胃・結腸反射」が活発です。ゆったりと時間をかけて食べたいものです。できれば、朝食後のトイレタイムも習慣化してください。朝は時間的に厳しいという人も多いでしょうが、「胃・結腸反射」の活発な朝こそ、排便のチャンスといえるからです。

 

・食物繊維をたっぷりとる

便秘に悩む多くの人がご存知だと思います。排泄をスムーズにし、腸内を掃除してくれるのが、食物繊維です。老廃物、体に不要なものの体外排出を助けてくれるわけですから、ガンの予防にもなるといわれています。その、食物繊維ですが、水に溶ける「水溶性繊維」と、水にとけない「不溶性繊維」があります。

「水溶性繊維」は、海藻やキノコ、果物に多く含まれています。腸内の善玉菌を増やして、腸の働きを整えてくれます。腸が敏感な人(後述)は、不溶性繊維よりも水溶性繊維を多くとるように心がけてください。

「不溶性繊維」は、穀類や野菜(とくに根菜)に多く含まれています。繊維が水分を吸収し、便を柔らかくしてくれます。また、宿便なども絡めとるようにして体外に排出する効果も期待できます。ただし、腸が敏感な人は、腸が刺激されすぎて、腹痛を起こすことがありますので、その場合は水溶性繊維を多くとるように心がけてください。

・ヨーグルトを食べる、飲む

ヨーグルトといえば、ビフィズス菌といわれるくらい、コマーシャルされていますね。善玉菌であるビフィズス菌など乳酸菌をヨーグルトでおぎなうことで、アルカリ性に傾きやすい腸を酸性へと改善、調整できるのです。

善玉菌は糖質や食物繊維をエサにして、乳酸や酢酸などの有機酸をつくりだします。この有機酸が腸を刺激して、蠕動運動を活発にしてくれるのです。善玉菌の代表選手がビフィズス菌などの乳酸菌(乳酸をつくる菌)です。

ただし、ヨーグルトを食べても、酸性度の高い胃酸(pH1.7)によってほとんどの乳酸菌が死滅してしまい、なかなか腸にたどりつけません。胃酸の薄まる食後、少したってからのデザートとして食べると良いでしょう。その場合、オリゴ糖たっぷりのバナナと一緒に食べると、なお一層効果が期待てきます。オリゴ糖が乳酸菌のエサになるからです。

乳酸菌は寿命が約1週間と短いので、週の2〜3日はデザートに加えると良いのですが、ストレスや暴飲暴食、あるいは老化などで減少が早まります。できれば毎日食べることをおすすめします。便秘の人は、とくに心がけてください。

・偏食をしない

とくに、食物繊維やミネラルが不足するジャンクフードやファストフードを食べる場合は、サラダなどの付け合せに気をくばりましょう。といっても、葉ものの生野菜サラダでは、食物繊維は期待できません(海藻サラダならOK)。

日ごろの食生活全体を見直すことで、たまのジャンクフードやファストフードを楽しく、おいしく、気兼ねなく食べられるようにすることが賢いやりかただと思います。バランスのとれた食事を心がけていれば、偏食に陥ることは少ないのですから。

・ストレス解消を心がける

ストレスにも良い刺激となるストレスと、悪い刺激となるストレスがあります。現代人が過剰なストレス社会に生きていることは周知の事実です。なかなか、ストレス発散はできないものですね。しかし、体が心が悲鳴をあげているとすれば、あきらめてもいられません。なんとかしましょう。

ストレスが便秘を悪化させているのも事実です。まずは、気分転換のクセをつけましょう。心のギアチェンジを上手におこなうことです。「言うは易し」と、お考えでしたら、そう考えていること自体、ストレスに負けやすい状態に自分を置いていると思ってください。

ポジティブに気分転換をはかるように心がけることで、おのずと心のギアチェンジはできるようになります。ここにあげる「便秘にサヨナラする10カ条」にも、きっと積極的に取り組むことができるようになりますよ。

・不規則な生活をしない

朝起きたら、コップ1杯の水を飲むのも、朝食をしっかり食べるのも、不規則な生活をしていると、効果は半減します。ある程度、きまったリズム、人間が本来もっている体内リズムにそった生活をすることで、体のすべての機能は元気に営まれるのです。

不規則な生活は、自律神経の働きを乱します。腸の活動は自律神経のうち、副交感神経によって支配されています。自律神経の働きが鈍るということは、腸の活動も鈍るというわけです。不規則な生活は排便時間だって、当然不規則です。便秘になりやすくしているようなものですね。 

・適度な運動で全身を動かす

毎日心がけてください。柔軟体操でも、ウォーキングでも、テレビを見ながらの自己流ストレッチでもかまいません。ちょっとした空いた時間、思い立ったとき、5分でも10分でも構いません。そうした体を動かす時間を積み重ねていきましょう。

とくに腹筋は心がけて鍛えるようにしましょう。腹筋が弱い人は腸壁の筋力も弱く、したがって蠕動運動が活発ではありません。また、腸を正常な位置に保つ力も弱く、排出力も弱いため、でるものもでない状況をつくりだします。

運動で汗をかいたら、水分補給を忘れずに。必要以上に水分のなくなった便の水分補給にもなります。ミネラル(スムーズな排便には不可欠)が一緒に取り込めるミネラルウォーターやスポーツ飲料もおすすめです。スポーツ飲料の場合、カロリーが気になる人は、カロリーオフのものを選びましょう。

・無理なダイエットをしない

しっかり食べてやせる」ことを目指している人は、バランスの良い食事さえ気をつけていれば、とりあえず問題はないのでしょうが、多くのダイエット志望者は、極端な偏食(たとえばリンゴダイエットなど、「何々で痩せた」系)、極端な少食によって摂取カロリーを一度に少なくしようとします。気持ちは良くわかりますが……。

少食は腸内の腐敗物を減少させて良さそうに思われますが、違います。食物繊維が少なくなります。水分が不足します。確かに腐敗物の量は減りますが、その分便が硬くなります。加えて、入ってくるものが少なくなるわけですから、胃も腸も活発な活動をする必要がなくなり、ひいては排出の努力も怠るようになってしまいます。

見た目だけでなく、体内の元気をなくさせないことも考慮しながら、賢くダイエットに励んでください。ちなみに、痩せすぎると今度はスリムなお腹に腸が納まりきらなくなって、たれさがったようになり、それはそれで便秘の原因をつくることにもなりますので、注意してください。 

・笑う。楽しい時間を増やす

笑いたい状態になると、まず交感神経の働きが活発になります。そして笑うことで副交感神経が活発になります。腸の活動が副交換神経に支配されていることはすでに触れましたが、効果はそれだけではありません。交感神経の働きが血中に分泌するコルチゾール、アドレナリンなどのストレスホルモンを正常値に戻そうとします。脳内物質βエンドルフィンを分泌し、鎮静効果や快感効果も得られます。

腹筋が過度の収縮を繰り返しますので、よく笑うことは腹筋を鍛えることにもなります。結果、腸の筋力を高めることになります。また、ストレスは免疫力をも低下させますが、笑うことによって、NK細胞という免疫細胞の活性が高まることが、これまでの研究で実証されています。

長期にわたる便秘の場合、腸から毒素が吸収されることによる体への悪影響も心配です。免疫力が低下しているとすれば、なおさらのこと。ストレスが便秘の大敵であることを考え合わせれば、「ストレス→免疫力低下&便秘→毒素の吸収→体への悪影響」という、悪循環を断ち切るためにも、多いに笑う生活を心がけてください。

 
   
   
 

 

うんち苦(2)

あなたの「うんち」を診断

うんちの状態は、腸を通過する時間で大きく7つの状態に区分できます。健康的なうんちは、やや柔らかめのバナナ状で、毎日1〜2本排出されるのが理想的。水分が約70〜80%で、練り歯磨きより少し硬めといったところでしょうか。色は、食事の内容にも左右されますが、褐色か暗緑色。

以下は、腸内にとどまっている時間の短いものから順に、うんちの状態を示してあります。健康的なうんちは(3)番ということになりますね。(6)番以上の長期滞在になると、うんちが出ない苦痛だけではなく、うんちをだす苦痛も大変なもの。一日も早い「便秘にサヨナラする10カ条」の実践をおすすめします。

◆腸内の滞在時間が短い順

  1. 液状のうんち。かたまりがない。
  2. 少し粘りのある粥状のうんち。かたまりはない
  3. いくつかのかたまりにはなっているが、かなり柔らかい。
  4. 適度な柔らかさをもつバナナ状。理想のうんち。
  5. バナナの形態ではあるものの、少し硬めで表面に無数のひびがはいっている。人によっては、この段階から肛門が切れて出血をともなう。
  6. 楕円球のような小さなかたまりが、いくつもくっついて1本のうんちを形成している。排出にかなりの痛みをともなう。
  7. うさぎのフンのような硬い球状のコロコロしたうんち。排出はかなりの苦痛の末に1個、2個といった具合で、こぼれでる。もう涙もの。

うんちの色については、褐色や暗緑色系であれば心配ないことが多いのですが、灰白色系や黒色系、赤色系の場合は、病気の可能性もあります。早めに専門医を受診してください。

●次回予告●

ひとことで便秘といっても、いろんなタイプがあります。大きくは急性便秘と慢性便秘にわけられますが、タイプによって対処の仕方も違ってきます。自分のタイプを知ることで、自分にあった「便秘になりにくい」生活スタイルを見つけてください。さまざまな便秘のタイプをご紹介します。

 

 

 

 

 

 
 

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