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アトピー性皮膚炎:日常生活の注意

その2;汗について
(これは、Dr赤ひげドットコムに連載したものです。)

アトピー性皮膚炎の汗対策に王道はナシ!?
とにかく“水”と仲良くしましょう

汗をかいたらマメに洗い流し、
あとは必ず保湿剤をぬります

お元気ですか。まだまだ汗びっしょりの「暑い!!」日がつづいています。で、今回はのお話。

アトピー性皮膚炎(以後アトピーと略す)にとって、汗は日光と同様、夏の大敵です。アトピーの発症は、早い人で生後1週間くらいからですが、ちっちゃなお子さん、それも乳児のそれは、みるも哀れ、親だったら代わってやりたいと思うのは当然でしょう。ちっちゃな患者さんをみる私でさえ、本気でなんとかしてあげたいと思うのですから。

夏場はとくにそうです。やっかいなことに汗をかくから、症状は一層ひどくなるのです。アトピーの人の場合、汗が皮下で“おそらく”かゆみの原因となる物質・ヒスタミンの放出を活発にするために、症状がより悪化するのでしょう。あいまいないい方でごめんなさい。というのも、前回もいいましたように、アトピーとはまだまだ“未知との遭遇”状態なのです。1つの結果に1つの原因という、明解さのない患者泣かせ、医者泣かせな憎いヤツなのです、アレルギーってのは。

で、汗対策に王道はありません。悲しいけれど……。強いていえば、とにかく汗をふきとるか、汗をかかない工夫をするしかありません。頻繁にシャワーをあびて、汗を洗い流すというのも手ですね。小学生くらいまでのお子さんでしたら、お風呂や庭先での水遊びや、庭の水まきを遊び感覚で手伝わせるなど、汗対策を楽しく工夫してあげてください。水遊びなどのあとは、保湿剤を必ずぬってください。これは、大人も子どもも同様です。

乳児であれば、汗をかかせない対策が先決でしょうね。適度な清涼感のある環境を演出してあげてください。住宅事情もおありでしょうが、みるも無残な姿にしたくなければ、住宅事情など……、です!!

外出などで、どうしても汗をかかせた場合は、一緒にぬるめのシャワーや水遊びをしましょう。この時期の親子のスキンシップほど、子どもの心身の成長に大切なものはありません。心地よいスキンシップによって、心身が活性化し、アトピーの改善を早める可能性もあるのですから。

とにかく、ちっちゃな子どもは、すべて親次第です。子どものQOL(Quality of Life=生活の質)だって、親次第ですからね。

先ほど汗がヒスタミンの放出を活発にするといいましたが、汗自体にもかゆみを起す原因はあります。

汗の約99%は水分ですが、あとの1%には塩分や金属、尿素、乳酸などが含まれています。このたった1%がクセもので、皮膚を刺激するのです。

普通は表皮の皮脂膜がバリアとなって、外からの刺激をガードします。ところがアトピーの場合、このバリアが働かず、汗などの刺激が皮膚に入りこんで、かゆみや湿疹を悪化させるわけです。つまりは、ヒスタミンとのダブルアタックをうけるわけですから、たまりません。

というわけで、汗をとにかくマメに取りさる努力が大切ですが、ここでは、ちょっと人には聞きづらいという箇所の汗対策をお教えしましょう。

乳輪に湿疹があるかどうかは、
アトピーのサインでもあります

◇乳首・乳輪

体のなかで、乳首や乳輪のアトピーがいちばんひどくて悩んでいる人はけっこう多いのです。診察は基本的には体全体を診察するのですが、患者さんがブラをつけたままで診察する医師も少なくありません。どうしても、乳首や乳輪の症状を見落としがちですし、患者さんもはずかしがってその箇所の症状を伝えられないのが現状のようです。

アトピーの判断基準には「乳輪にアトピーができているかどうか」という項目がありますが、ここに湿疹なりができていればアトピーのサインとなる箇所でもあるのです。

子どもや男性にも、この箇所のひどいアトピーはいますが、とくに女性に多いようです。

月経前にアトピーが悪化する女性が多いのが原因不明であるように、乳首や乳輪のアトピーが女性に多いのも、残念ながら、原因不明です。

木綿のスポーツブラやタンクトップがいいのですが、乳首が擦れる場合は乳首や乳輪にワセリンタイプの保湿剤をぬって、パットで固定するか、ガーゼをあててブラをするのも手ですね。

ブラ自体はしめつけている部分も含め、とくに夏場は汗によるトラブルメーカーですが、「胸の形が悪くなると思うと、ブラをしないわけにはいかない」という、年頃(だけじゃないですが…)の患者さんも多いのも事実。乙女心はなんとも切ないもんです。

◇局所

性器の周辺から肛門にかけても、アトピーの症状が強くでる箇所です。女性の場合はオリものの関係もあって大変です。いつも湿っているような状態ですから、湿疹もできやすく、しかも悪化しやすいわけです。

まず絶対にかき崩さないこと。なかにはかき崩してただれ、毛がすべて抜けてしまったケースもありますから。

では、そうならないためにどうするか。局所専用のおしぼりを用意して、ビニール袋などにいれて冷蔵庫で冷やしておきます。5~6本は用意しておくといいでしょう。

局所から肛門にかけての部分がかゆくなったり、汗ばんだら、そのおしぼりをあてるように、マメにふきましょう。

とはいっても、学校やお勤めの人の場合は、そうもいきません。以下のような工夫をしてみてはいかがでしょう。

・パンストをやめて、ストッキングにする。

・下着は木綿のもので、トランクスやフレア パンツなど、締め付けないものに。

・脚はできるだけ組まないで座る。

・生理時に湿疹がひどくなる場合、ナプキンが合ってないことも考えられます。ナプキンを替えてみてください。商品によって、合う合わないもあるようですから。タンポンを使うのも手ですが、膣炎をおこしている人は治療をしてからなのは、いうまでもありません。

いずれにしても、湿った状態、汗ばむ状態をできるだけ避けることですから、そのための工夫をぜひやってみてください。

乳首や乳輪、局所の構造は
皮膚とも粘膜とも違います

乳首や乳輪、それに局所は、唇と同様、皮膚とも粘膜とも違い、独特の構造になっています。

これらの箇所に薬をぬる場合は、市販の薬もふくめて、必ず医師の指示に従ってください。薬の吸収の仕方がちがいますから、けっして素人判断をしないこと。いずれにしても、薬をぬったほうがいいかなと思ったら、医師に診察してもらうのがいいでしょう。

はずかしいのはわかりますが、病気によっては、体のなかだって医師に見せなくちゃいけないのですから……。

少しの勇気と、少しの努力は、“改善”のために必要ですよ。

では、おだいじに!!