第12話 2/2頁

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さて、中国の美容レシピに「八白散」とか「七白膏」とネイミングされたものがある。使用するおもな漢方生薬名に「白」という字がつかわれているからだ。白って、美白が想像されて、なんと美しいことよ。

たとえば「七白膏」(しちはくこう)は、『太平聖恵方』(たいへいせいけいほう。991年。100巻の医方集)に載っている超有名な美容法だ。漢方生薬は、白シ(ビャクシ)、白レン、白朮(ビャクジュツ)、白附子(ビャクブシ)、白茯苓(ビャクブクリョウ)、白及(ビャッキュウ)、細辛(サイシン)を使う。

ピーチカーネルを使う「七白膏」(『普済方』による)もある。
白シ(ビャクシ)、白レン(ビャクレン)、ピーチカーネル(桃仁)を各30g、シンイ、冬瓜仁(トウガニン。連載第5回で紹介)、白附子、細辛を各9g。

こちらは、ちょっと、「白」が少ないけれど。

ピーチカーネルバージョンの作り方・使い方を紹介すれば、これらを細かく粉末にして、卵の白身で調整して、団子の大きさにする、あるいは小指の大きさにして、陰干しにする。毎晩、洗顔後に、温かいショウ水に溶いて、顔にぬる。
すると、シワをとり!!シミをとる!!!

ショウ水はご飯と同じように炊いた粟飯をよく蒸して、熱いうちに冷水のなかにいれて、5〜6日間放置しておくと白い泡がでてくる。その水を濾過したものだ。
ショウ水はほかの美容レシピでもよく使われる。どういう働きがあるのか不明。お粥を炊いてほったらかして小旅行に出かけて、帰ってきたときの、あ〜あ、って感じかな。ねばり? 

ショウ水ならまだいいほうだ。いまでも作って作れないことないもの。
ところが漢方を使った中国の伝統美容レシピには、えっ!? ほんと〜〜、と叫びたくなるほど、こみいったものがたくさんある。作るのがたいへん。しかしそれだけの意味と価値はあったのだろう。なぜなら伝統を受けつぎつつ、さらなるグレードアップをめざし、その時代を代表する宮廷秘法として作られ、使われていた国の貴重な財産なんだもん。
美容法、すごいなあ錬金術の世界だ。

さあ。ピーチカーネルの蜂蜜パックは、古典書によると、「粉末にしたものを、毎夜、ハチミツと混ぜてぬるといい。シワをとり、皮膚の色がよくなる」とある。お手軽な基本料理みたいな蜂蜜パック。ありがたいわ

 

                                                                                       

                                                                             つづく

                                                                                                                                                                                                                                             


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