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ローマンカモミール(Roman chamomile)

●美容とダイエット ● 手島佐枝子の実践「フィトスキンケア(植物美容)」  第 5回

フィトスキンケアは、植物がもつ肌のケア、美容に効果のあるパワーを見つけだし、上手に活用することで、からだにやさしいナチュラルなスキンケアを実現するものです。このコーナーではフェイシャルケアだけでなく、入浴やデオドラントなどのボディケアへの応用も紹介していきます。基本的には外用が主となりますが、取り上げる植物によっては、お茶や芳香としての利用も紹介していきます。家庭で手軽にできる簡単レシピをこころがけます。お楽しみに!!
 
   
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ローマンカモミール (別名/ローマカミツレ)

 写真マダ!!学名 Anthemis nobilis
科名キク科
成分精油(チグリン酸エステル、アンゲリカ酸エステル、その他)
作用鎮痙作用、鎮静作用、消炎作用、うっ血除去作用、神経緊張緩和作用など
入手できる
形態
乾燥ハーブ、精油
  
 
   
   
 

肌だけでなく筋肉の緊張もほぐす、ローマンカモミールの化粧水

前回のジャーマン種に引き続き、今回はローマン種をご紹介いたします。

このローマンカモミールもヨーロッパを原産としますが、ジャーマンカモミールが1年草(または2年草)であるのに対し、こちらは多年草の植物です。毎年冬になると地上部は枯れますが、春先になると再び葉を出し始めます。

このローマンカモミールにはいくつかの種類があります。ジャーマンカモミールよりも少々大きめのデイジーのような花を咲かせるものや、八重咲きのもの(ダブルフラワーカモミール)、また背丈が低く芝のように茂るだけで花の咲かないノンフラワーカモミールなどがあります。

これらローマン種は、花だけでなく葉や茎にも甘酸っぱい香りを持っているため、ジャーマン種との区別が容易につきます。春先にお花屋さんやハーブ園でローマンカモミールに出合ったら、ぜひ軽くその葉に触れてみてください。ぽかぽかとした陽だまりのような明るい新鮮な香りを楽しめますよ。 

香りが自慢のローマンカモミールは、精油とドライハーブが入手できます。主な成分としてエステル類(チグリン酸エステル、アンゲリカ酸エステル)を多く含むため、リラックス作用が大変強く、不眠やストレスによる心身の不調和、精神的な緊張の緩和におすすめです。この精油は筋肉の痙攣を鎮めたり(鎮痙作用)、傷あとなどの皮膚の回復を促したりする働き(瘢痕<はんこん>形成作用)があります。消炎作用もありますのでスキンケアに幅広く応用したいものです。

過度の緊張や疲労などにより、顔の筋肉が硬くこわばるときは、この精油を使ってマッサージ(方法はラベンダーの第2回を参照してください)をして筋肉の緊張をゆるめてみるのはいかがでしょうか? もちろん顔だけではなく、肩から首にかけてや胃から下腹部にかけて、また、腰などの凝りや痛みなどにもおすすめです。

ドライのものとしては、八重咲きのローマンカモミールが手に入ります。直径1センチくらいの小さなふわふわとした白い花で、ジャーマンカモミールとは全く違う姿と香りをしています。フェイシャルスチーム(方法はエルダーの項を参照してください)などに使うと洗面器の中で薄クリーム色のかわいい花が開きます。肌に対する効果だけではな、見た目の楽しさも心身への栄養になります!! 楽しみながら使いましょう。

(注)

キク科アレルギー(ブタクサ、アスターなど)のある方は、カモミールにもアレルギーを起こす場合があると言われています。

 
   
   
 

今回ローマンカモミールの精油を使った化粧水をご紹介します。表面上の荒れやトラブルのためのケアだけでなく、表情を作る筋肉にまで働きかけるように願いながら楽しく使ってくださいね。

   ★ローマンカモミール効果

  • リラックス作用が大変強い
  • 不眠やストレスによる心身の不調和、精神的な緊張の緩和
  • 筋肉の痙攣を鎮める
  • 傷あとなどの皮膚の回復を促す
  • 消炎作用
  • 顔の筋肉などの緊張をほぐす

 

◇ローマンカモミールの化粧水

・材料(50ml分)

  • ローマンカモミール(精油)  4〜5滴(※1)
  • グリセリン  小さじ1/2(2.5ml)
  • 無水エタノール  小さじ1/2(2.5ml)(※2)
  • 精製水(※3)  45ml
  • 容器(50ml容)  1つ
  • ラベルシール  1枚

    ※ 1 香りが強く感じられる場合は、それよりも少ない滴数を加えて加減しましょう。
    ※ 2 アルコールが肌に合わない方は、無水エタノールは加えないで作りましょう。ただし精油がうまく混ざらないため、使用前に毎回充分に振ってから使用してください。
    ※ 3 精製水の代わりに芳香蒸留水(フローラルウォーター)を使用してもかまいません。

・作り方

容器にビーカーや計量スプーンなどで無水エタノールを量り入れ、そのあとに精油を加え、精油をアルコールに溶かし込みます(※4)

さらにグリセリンと精製水を加え、よく振り混ぜれば出来上がりです。ラベルシールに内容、日付などを記入し容器に貼り付けます。

※4 精油は水やグリセリンには溶けません。必ずアルコールに溶かしてから他の材料を加えます。

・使い方

使用前に軽く振って使います。適量を手やコットンにとり、洗顔後の化粧水としてたっぷり使ってください。そのあとクリームや乳液で保湿します。

・保存方法

とても傷みやすいアイテムです。冷蔵庫に入れて、10日間を目安に使いきってください。

 
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●注意、免責事項●

  • 精油(=エッセンシャルオイル)とは、植物の花・葉・実・根などを水蒸気蒸留して得られる100%天然の芳香物質です。精油は非常に濃縮された状態になっているため、原液や高濃度での皮膚への使用は大変危険です。ここでは精油の使用量を、手作りするアイテムの全体量の1%以内にとどめています。けっして、自己判断で精油の使用量をレシピ以上にしないでください。
  • 火やペット、乳児、子供のそばで取り扱わないでください。
  • ここに掲載する手作りスキンケアのための素材ならびにレシピは、いずれも安全な範囲内と判断される内容で紹介していますが、体質や肌質によっては合わない場合があります。
  • 材料の購入、作製、使用、保存はすべてご自身の責任において行ってください。作製に使用する器具、容器などは、人やペット、環境への衛生管理についてもご自身の責任において行ってください。
  • 目安の保存期間内であっても、異物が見えてきたり、異臭などがしてきた場合はすぐに使用を中止し、破棄してください。
  • 乳児、子供、お年寄り、妊婦、既往症のある方など、身体が虚弱・敏感な方や疾患がある方、病後の方の場合は、自己判断では絶対に使用せず、専門家や医師、薬剤師に確認してください。
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●手島佐枝子(てじま・さえこ) プロフィール

日本大学農獣医学部農芸化学科卒。

“Aromatherapy Room Frangipani(フランジパニ)”が活動拠点。現在は、ハーブなどの植物を活用することで可能な、個々人に合った心身のバランスの取り戻し方などをテーマに研究・活動をおこなっている。また、アロマテラピストの教育指導をはじめ、アロマテラピー・ハーブの一般向け講座なども精力的にこなしている。

日本アロマテラピー協会認定アロマテラピスト。メディカルハーブ広報センター認定ハーバルケア・インストラクター。NHK文化センター講師。


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