「美容粉軍団」 一丁あがり!!!      トップに戻る

●美容とダイエット ● 筏丸けいこの突撃レポート「悠久の美を求めて」  第 10 回

 
   

 

 

 

 

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スキンケアの基本は、やっぱり洗顔

洗顔にはじまり、洗顔におわる、とは、よくいわれることだ。私もこれまでいろいろな洗顔法をためしてきた。

「うぐいすの粉」(美容文化社)、あずきの粉、石けん、クレンジングミルク、スクラブ系、植物オイル、モロッコのガスール、緑豆の粉、ヒヨコ豆の粉、アーモンドの粉、米ヌカ、米のとぎ汁などなど。子供のころから顔を洗うのは、朝飯前!!!

ところが驚き桃の木。16・17世紀のヨーロッパでは顔を洗うのではなく、布で拭いていたそうだ。ブドウ酒入りの水で手をあらっても、顔を洗わず入浴もしない。布でからだをふいてよごれをおとし、香水や香りのする粉をつけるなど。まわりがそうなら、それが当たり前だもんね。そもそもはペストの流行が影響したようだが、毛穴から皮膚に水がしみこめば、からだを弱くするという不安があったらしい。生れたばかりの子を入浴させずに、かわりに牛の角の灰、砕いた鉛にブドウ酒をまぜたもの、また塩や油、蝋(ろう)などをぬって、病原菌が滲入しないように毛穴をふさいでいたようだ。髪の汚れおとしは、水なしでヌカがつかわれていたという。こりゃそうとうだね、水は恐れられていたのだ。 

のちにコレラが流行したころ、水で洗う意味が逆転した。水で洗う、お湯で洗うのは、からだの衛生管理上よく、またからだの働きを活性化する、と。

どう? 顔をあらわないで1週間とか、すごせますか?

私……すごせるかも。もう、おとなだし、不精なもんで。

しかし、洗顔、パシャパシャ、きもちいい。

 
   
   
 

:大豆と漢方薬の洗顔剤

中国宮廷伝来の数々の美容法をしらべていると、○○洗顔法といわれるものがかなりある。290年つづいた中国王朝・唐の皇室には多くの化粧法があったようだが、忠実にのこっているらしいのは12代皇帝の娘、永和公主の美容洗顔法で、基本に豆をつかった「澡豆法」(そうずほう)と呼ばれるものだ。

古代中国の洗顔剤は大豆+漢方薬だったそうで、その後、大豆ではなく黒大豆がつかわれるようになったとか。「永和公主の美容洗顔法」は、黒大豆の粉をつかっている。

豆の粉で顔をあらう方法は、現代につたわっている。

おばあちゃんの知恵みたいな脂性肌を改善するあずきの粉は商品になっているし(あずき20粒くらい、スリバチですって、その粉で洗うというハンドメイドも可能です)、インドのアーユルヴェーダでは、オイルマッサージのあとの洗浄にベーサン(ヒヨコ豆の粉。ヒヨコ豆とチャナ豆は同じ)をすすめている。ベーサンのほか、緑豆(ムング豆)などの豆関係のクレンジングは、余分な油分を落とすが、しっとり感をのこす。豆は食べてOK、スキンケアにも最適。私の大好きな自然素材である。

 
   
   
 

アンジェリカ・ダフリカ・パウダー(2)

ところで前回、ご紹介した以下のレシピ、おぼえていますか。わすれた方は再度、参照してください。

 

分量:

  1. ビャクシ(ビャクシ)  6g
  2. ブクリョウ(白茯苓)  6g
  3. ビャクジュツ(白朮)  6g
  4. センキュウ(センキュウ)  1g
  5. タンジン(丹参)  1g
  6. コウカ(紅花)  1g
  7. ラベンダー  1g
  8. レモングラス  1g
  9. ウイキョウ(茴香)  1g

*分量を少量にする。これで、粉末が約20グラムになる。

これらの漢方生薬をつかって、私もただいま、中国古典の美容法にいそしんでいます。

●作りかた−上記の生薬粉末に緑豆の粉20g、もち米1gの粉末を加え、よく混ぜあわせる。さらに白ワインとハチミツ各5g(両方を火にかけハチミツを完全にとかす)を加え、よく混ぜあわせる。ボールにいれて、天日でさらさらに乾燥させる。

使いかた:

  1. 美容洗顔法−通常の洗顔後に使用する。中ジョッキ2杯分ほどのぬるま湯に、できあがった「美容粉軍団」3gほど(小さじ半分弱)をいれ、上澄み液でなんども洗顔する。できれば毎日数回。化粧水のように。
  2. パック−ハチミツ小さじ2杯と美容粉軍団5gをよく練り、顔にぬる。15分ほどで洗い流す。粉末で皮膚を傷つけないように。顔面にのせるだけで、こすらないようにする。

ちなみに参考にした永和公主の美容洗顔法でつかう材料は、ビャクシ、ビャッキュウ、ブクリョウ、ビャクジュツ、ビャクレン、ビャクブシ、トウニン(桃仁)、ロッカクコウ(鹿角膠)、ジンコウ(沈香)、ジャコウ(麝香)、黒大豆の粉、もち米、ソウキョウ(p莢)。そして酒とハチミツ。さらに、粟と水をつかった「ショウ水」というものを材料にしている。粉末で顔や手を洗う方法だ。

さて、このビューティフルパウダー軍団!!かんじんの美容効果は、皮膚にうるおいをもたせて、シミやニキビをなくす、たるみがとれ、ツヤがでる!!!

ほんとかよ〜。もういちど、ほんとかしら!? ですが、これらの漢方生薬は中医美容学で定番の美白効果のあるものや、皮膚にハリをもたせるものばかり。ハチミツだって、もち米だって、ハーブだって、みんなみんな働きもの。期待大ではある。美容洗顔法という名の化粧水、皮膚がすっきりしますよ。

※漢方生薬を粉末にするとき、使用上の注意:粉末はじかに肌にふれないようにしよう。空気中にふきとばさないようにしよう。また粉末を吸いこまないようにしよう。換気のいいところでつくろう。念のためマスク着用がいい。かゆみ・かぶれが起きたときは、もよりの医師のもとで診察をうけてください。またパッチテストをわすれずに。

つづく

 

※参考文献『清潔(きれい)になる<私>−身体管理の文化誌』(ジュルジュ・ヴィガレロ著 見市雅俊監訳・同文舘)

 

 

 

 

 
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●筏丸けいこ:プロフィール

詩人。1980年代前半から詩をかきはじめる。いっぽうで寄席演芸や大道芸が好きで、「人間ポンプ」「人間美術館」など多数の芸人の取材をする。数年前に健康雑誌で美容取材をしたのがきっかけで、天然の素材をつかった美容に開眼。現在、料理をつくるようにキッチンでクリームやローションをつくっている。また東京都足立区のライブハウスyukotopiaで、マンスリーでさまざまな音楽とのポエトリー・リーディングをしている。詩集『再婚譚とめさん』『あかいパラソルをさしたフランケンシュタイン』『パプリカ・ブリーカー』(ともに思潮社)、著書に『いつもお祭り気分 幇間の世界』(亜紀書房)、『かなしいときは ほかほかごはん』(大和出版)、『試してよかった! 自然美容法』『自然美容法 ここがポイント!』(ともに筑摩書房)など。


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